腹横筋について

腹横筋は力こぶ腕の二頭筋や腹筋の中でもお腹を六つに割る腹直筋のようにすごい一般的に知られている筋肉ではありません。
しかし!重要な働きをしています。

解剖学的な腹横筋の説明です。
起始:第7~第12肋骨(下位肋骨)、鼠径靭帯、腸骨稜、胸腰筋膜
停止:腹直筋鞘
支配神経:肋間神経、腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経

~腹横筋の働き①~

 腰の安定、腰痛の予防 
腹横筋は四つある腹筋(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)の中で一番深いところにある、インナーマッスルです。
お腹をぐるっと包むような形でついているのでコルセットのような働きをしています。
なのでこの筋肉がきちんと働いてくれると腹圧も高まり、腰が安定して腰痛の予防に役立ちます。
見ため的にはお腹のくびれを作ってくれたりもします。
息を吐くときにも働きます。

下は骨盤底筋、上は横隔膜、後ろは多裂筋、横の部分は腹横筋です。
これで人の自前のコルセットというかたちになります。

~腹横筋の働き②~

 膝の痛みへの効果 
お腹のコルセットの筋肉なのに膝への影響?と思いますが、膝にもポイントとなります。
これは関節トレーニングの笹川先生が提唱している考えです。
膝の調子が上がらない多くの人は足の内側の筋肉が弱っていることが多いです。
腹横筋は足の内側についている内転筋と共同して働いているので、腹横筋を鍛えると内転筋が働きやすくなってきます。

人の体っておもしろいですね。
お腹の筋肉と、足の筋肉の関係があるということです。
また、腰が安定するので股関節にも効果があり、さらによくなります

~まとめ~

腹横筋は一番奥についているインナーマッスルの腹筋でコルセットの役割をしていて腰痛に関連があります。
腰が安定するので腰痛に大切!
腰が安定するので股関節にも大切!
足の内転筋と共同して働くのでひざ痛にも大切!

~当院の施術として~

関節トレーニングの笹川先生が提唱している腹横筋内転筋をしっかりと働きかせる施術をしていきます。
そして腹横筋と内転筋をしっかりと働かさせる体操をやっていきます。

筋肉がバランスよく働くことが大切です。
腰や膝のお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。

参照:一般社団法人 日本身体運動科学研究所

横座りは腰痛や肩こりの元になる

日ごろから私たちは立ってる時間よりも座っている時間のほうが長いです。
座っている姿勢は身体のバランスにとても大きな影響を与えます。
なぜ横座りはよくないのでしょうか。

足を右側に流す形で説明をします。

この図でわかるように体に大きく傾きが出ているのがわかります。
この図では足を右側に流しているので右側の肩が傾いて、右側の腰も縮んでいます
背骨も右に傾いたCカーブをしています。
 

前から見ると股関節への影響もわかります。

足を右に流していると左側の股関節があぐらのように外旋(外に傾いている)していて、右側の股関節は内股のように内旋(内側に傾いている)しまっています。

反対の形に足を流して座ればこの逆がおこります。
横座りはこれだけ左右に差のある座り方なのです。

このような座り方を何年も何十年も続けていると、体は座ったときの形に癖がついてしまいます。

多くの横座りを習慣的にやっている人は、いつもやっている側ではないほうに足を流して座ると(右にいつも流す人は左に、左に流している人は右にながす)これをするとほとんどの方は座りづらいという方がとても多いです。
それが体に癖がついている証拠となってきます。

この状態は肩コリや腰痛膝の痛みなど様々な身体の困ったことが起きるベースとなってしまうのです。

自分でできることとして、とにかく横座りをしない。
床での生活は座り方がくずれやすいです。
床で座る時は正座で足がしびれないように足の間にクッションなどを入れて座る方がよいでしょう。
椅子の生活をなるべくする。

まとめ
横座りは体が右か左かに大きく傾きやすい。
股関節も一緒にねじれるので問題を起こす。
多くの人はいつもとは反対の横座りはできない。
なので床に座る時は気を付けなければなりません。
ほんのささいな生活習慣の積み重ねで体は癖がつきバランスを崩していってしまいます

腰の痛みによく関わる腸腰筋


腰が重い

腰がスッキリしない
腰の悩みは日本人の3千万人が抱えているというデータもあります。
腰の痛みに関わる大切な筋肉、腸腰筋について書いていきます。
腰の問題がスッキリするかもしれません。


まず簡単な腸腰筋の説明です。

腸腰筋は大腰筋と腸骨筋、この二つでできています。
ついている場所は腰椎の1から5番。
腸骨の内側。仙骨の底部。大腿骨の小転衣。

支配神経が大腿神経(L2,3,4)


なぜ腰の痛みに重要か?

腸腰筋が縮んで固くなりやすく、ついているところが腰椎5つすべてなので内側から腰を引っ張る形になり、腰の問題のポイントとなります。


なぜ縮みやすいのか

私たちの生活はほとんどの時間座っています。
デスクワークもそうですし、家でくつろいでいる時も座っています。
腸腰筋の働きは股関節を持ち上げるのが働きなので座っている姿勢ではずっと縮んでしまっています。
なので固く縮んでしまうのです。


自分でできることは?
まずちゃんと座る
横座りや、お姉さん座り、椅子にもたれかかったような座り方を気を付けたほうがいいです。
腰を無理に反らす必要はないのでお腹が立っている時と同じくらい平らな感じに座るとよいです。


ストレッチ
いつも縮こまっている腸腰筋。
なのでたまには伸ばしてあげることが必要です。「腸腰筋のストレッチ」と調べればYOUTUBEなどでたくさんでてきているのでそれを見てやるとよいでしょう。


まとめ

腸腰筋は座っていることが多いので縮みやすい。
縮むと内側から腰を引っ張る形になるので腰の問題を引き起こしていきます。
なので座り方に注意し、ストレッチなどを行うとよいでしょう。


当院の腸腰筋への施術とは

当院は腰の痛みはお腹側の施術を大事にします。
腸腰筋はお腹の奥にある筋肉なのですが、ちゃんと練習すれば触ることができます。
なのでちゃんとそこを見つけてふにゃふにゃにします。
腰がスッキリしない方でお腹をあまり施術されたことがない人はぜひ一度試されるとよいと思います。

お気軽にご相談ください。

軟骨と関節について

関節の痛み、放置していませんか?
軟骨と関節についてお伝えします!

 

よく来院する方たちから「関節が痛い」と言われます。
腰や膝が多いです。
また整形外科でレントゲンなどをとると軟骨が減っていると言われる方も多いです。
ここでは関節と軟骨について簡単に説明していきます。

痛いところの構造を知っておくのはよいことです。

まず関節はおおまかに不動関節と可動関節に分けられます。
ここでは可動関節について話していきます。

関節は骨と関節軟骨と関節包からできています。
そして骨の形は関節頭という凸型の部分と関節窩の凹型の組み合わせでできています。
うまくはまるようになっています。

図で見てわかるように関節は関節包に包まれています。
その関節包の内側には滑膜という膜があります。
その滑膜から関節液が分泌されています。
そして滑膜から吸収されます。
なので常に関節の中は新しい滑液(関節液)に満たされている状態です。

滑液(関節液)はとても重要な役割をしています。
骨と骨が滑らかに動くための潤滑油の役割と軟骨に栄養を与える役割をしています。

関節軟骨は骨と骨の表面を覆っているものです。
鶏の足などを食べると出てくる骨の先端のツルツルしたところです。
硝子軟骨と言われます。


骨と言われていますが約90%が水分です。
なので軟骨はクッション性と耐摩耗性に優れています。

関節軟骨は軟骨細胞からできているのですがとても残念なことに神経や血管がないのです。
関節液から栄養をもらって生きています。
なので一度ダメージを受けるとなかなか再生はしてくれません。
血管があって血液の流れがあれば薬なども血液で運ばれて手助けもできるのですが以前に書いた半月板(半月板の記事はこちら)も同じなのですが、血液の流れがないところは再生がしにくいです。

・関節と軟骨についての簡単なまとめですが、まずは関節包に包まれていて、内側は滑膜に覆われている。
・滑膜からは滑液という関節液がでてきて潤滑油の役割と関節軟骨に栄養を与えている。
・関節軟骨は神経と血管がないのでダメージを受けるとなかなか再生しない。

当院の考えとしては

軟骨は再生しずらいものですからそれを70年も80年も使うのは大変なことです。
年齢が行けば行くほど、やはり問題は起きやすくなってしまいます。

けれども軟骨がすり減り、膝や腰や肩が痛いという人もいればすり減らず年齢を重ねても痛くない人もいます。
 
この差を何かを考えることが大切です。

人は仕事や普段の姿勢などで動かしやすい動きと動かしにくい動きがでてきます。
多くは丸まってしまう人が多いです。
いつも体に気を付けてストレッチや適度な運動をしている人は仕事や姿勢の癖は修正されていきますが、なかなかできない人が多いと思います。

動きずらい癖のある体のままだと例えば立っているときに片側の足に体重をかけてしまったり、背中が丸くなり、肩が巻き肩になったりして関節に過剰な負担がかかり軟骨がダメージを受ける原因を作ってしまいます。

体の癖をなるべくなくし、動きやすい状態を作ることで関節や軟骨への負担は軽減されていきます。
動きやすいということはとても大切です。

当院では体の大黒柱の背骨を整えるのに効果的なDRTと体の細かな癖の修正に最適なストレインカウンターストレインを受けられる松戸で唯一の整体院です。

盲腸と腰痛について

なかなか治らない腰痛を放っておいていませんか?
ただの腰痛じゃないかもしれません!

~目次~
盲腸とは?
臓器と痛みの関連とは?

~CHECK~
☑右の腰だけが痛い
☑右の腰がいつもだるい
☑左は平気だけど右の腰が嫌な感じがする
☑右の足が痛い・だるい

そんな右側の腰の痛みは盲腸が関連している腰痛かもしれません。

盲腸とは?

まず盲腸は大腸の一部で大腸と小腸の境目あたりにあります。
人間では小さいのですが、馬などの小食動物では大きく草などを消化する働きを持っていると考えられています。
その盲腸の下に3~5センチほどの虫垂がついていて炎症が起きると激痛が引き起こされます。
それが虫垂炎です。
俗に盲腸などといわれています。

虫垂は長い間役割がはっきりせず、無駄な臓器と言われていましたが、最近では虫垂にはたくさんの免疫細胞が住んでいて、健康に重要な腸内フローラがよい状態で保たれるように働いている可能性があることがわかってきました。
(NHKためしてガッテンより)

盲腸は図で見てわかるように病名ではなく、臓器になります。
大腸の一部で右の骨盤の奥に位置していて、骨盤に外側、内側、下方と三か所で付着しています。

盲腸の後ろ側には腰の骨をお腹側から支えている腸腰筋があります。

そして大腿四頭筋といわれる腿の前の筋肉を支配している大腿神経があり、さらに図のように太ももの外側の神経痛を引き起こす外側大腿皮神経もあります。

臓器と痛みの関連とは?

体を動かしたりするときに内蔵もその動きとともに一緒に動いています。
しかし何らかの原因でその動きがうまく出なくなった時に体の内側から動きを邪魔してしまいます。

盲腸の働きは問題ないのですが、動きがでなくなる時があるのです。

先ほど書いたように盲腸の後ろ側には腰痛にとても関連のある腸腰筋、骨盤のゆがみの関連の強い仙腸関節、太ももの前の四頭筋を支配しひざ痛に関連があるかもしれない大腿神経、腿の外側の神経痛を引き起こす外側大腿皮神経もあります。

盲腸も動きがうまくいかないときにこれだけの痛みに関わる可能性がでてきます。

S状結腸と腰痛について

腰の痛みがなかなかとれない・・・
ただの腰痛じゃないかもしれません!

~目次~

S状結腸とは
S状結腸と腰痛の関係とは
S状結腸が働きづらくなる理由とは

~CHECK~
☑腰の痛みがなかなかとれない
☑色々試したけど腰がスッキリとしない
☑腰がずっと重くて辛い

そんな慢性的な腰の痛みはS状結腸が関係しているかもしれません。

S状結腸とは

大腸の中の結腸に属していて、その中で一番下になるところです。

上は下行結腸に続いていて、下は直腸とつながっています。
個体差はありますが、長さは約45センチほどで左大腰筋の前側で小骨盤縁から始まり、第3仙椎(せんつい)あたりで、正中線に向かって、大ざっぱなS字に湾曲して直腸につながります。

完全に腹膜に包まれていて、S状結腸間膜をもち骨盤壁に結合されているが稼動性はかなり大きいです。
便が溜まりやすいところで、便秘による刺激で痛みがおきることがあります。
※日本大百科全書(ニッポニカ)より

S状結腸と腰痛の関係とは


図で見てもわかるようにS状結腸は骨盤の奥にあり、仙腸関節の近くを通っています。
骨盤の歪みなどの問題は、仙腸関節の問題が多く関連しています。
そして腰の痛みに関連することの多い筋肉の腸腰筋、大腰筋の両方の近くも通っています。
両方の筋肉の問題は両方の腰方形筋にも影響をおこしていきます。

S状結腸は位置的に腰痛に深い関連がある部位を通っているのです。
S状結腸が便秘などでうまく働かないと、やはり腰痛が起こりやすくなってしまいます。

当院は内臓のテクニックも学んでいるので、S状結腸に優しくアプローチをすることができます。

S状結腸が働きづらくなる理由とは

腸内環境の悪化からくる便秘です。
腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん)の三種があり、それでバランスをとっています。
その中で一番多いのは日和見菌で次に善玉菌、最後に悪玉菌となります。

理想の比率は
善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1 です。

何かしらの原因でこのバランスが崩れて、悪玉菌が増えると腸内の環境は悪化してしまいます。
腸は最近腸内フローラなどと言われ、免疫に大きく関連しています。
腸が元気でないと体は不調になりやすいのです。

腸が不調にならないためにも、規則正しいバランスのとれた食事、キノコやイモ類、野菜などの食物繊維を多く含む食べ物を摂る、適度な運動は腸の刺激になるので大切です。

もしS状結腸が関連していると思ったらお気軽にご連絡ください。

腰痛と腎臓の関係


いろいろ試したけど腰痛がすっきりしない
どうしてだろうと悩んでいるあなた!



~目次~

腎臓の働きとは
腎臓と腰痛の関係とは
当院での施術について

その慢性的な腰痛、ひょっとしたら内臓からくるものかもしれません。
腰痛に関係する臓器の中でメジャーなのは腎臓と言われています。

なぜ腎臓が腰痛に深く関わるのかと言えば腎臓のある場所がポイントになってきます。
大腰筋という腰痛にとても関係の深いところの場所に腎臓があるからなのです。

まず腎臓の働きとは?(老廃物を出す)

血液を腎臓というフィルターでろ過して、体のいらないものを尿として外に出す役割です。(水分を調節する)
腎臓の働きで大事なひとつです。

●体の水分を一定にする
汗をたくさんかいたとき→尿量は少ない
塩分や水分をたくさんとったとき→尿量が多い
●ナトリウムやカリウムなどの体液のバランスや血圧なども調整しています(ホルモンをつくる・赤血球をつくるエリスロポエチンというホルモンを作ります)
●骨や歯を作るカルシウムの吸収を助ける活性型ビタミンDというホルモンも作っています。

腎臓と腰痛の関係

腎臓はおへそとみぞおちの高さにあってふたつあります。
右の方が上部に肝臓があるので、少し低い位置になります。
そして腎臓は実は結構動きます。
呼吸でも数センチは上下に動きます。

正常な範囲の動きなら問題はないのですが、スキーやスノーボードなどでの転倒、出産時のいきみ、重いものを持ち上げたとき、このような時に、正常な位置よりも下に下がってしまう下垂がおこってしまう場合があります。
その場合腰痛になることが多いです。

腎臓は大腰筋という腰痛にかかわりの深い筋肉の上を上下に動いています。
大腰筋は腰痛の80%に関連があると言われています。
腎臓が下に下がることで、大腰筋をひっぱってしまって、大腰筋が緊張してしまいます。

大腰筋は背骨の前側にある筋肉なので緊張すると大腰筋の裏側にある腰方形筋も緊張します。
腰方形筋はちょうど腰の部分にあるのでその結果腰痛が発生するのです。

つまり腎臓が何かしらの原因で下垂をする。
つぎに大腰筋が緊張する。
裏側の腰の筋肉の腰方形筋が固くなり腰痛をおこすというパターンができてきます。
この場合、腰を揉んだり、電気を当てたり、薬を飲んでも変わりません。
腎臓の下垂が原因からくる腰痛だからです。

同じ腰痛でも原因はいろいろ違います!

腰の痛みに注目するのも必要ですが、それだけではなく、原因がどこからきているかを見つけることが大切です。

当院は内臓にも精通していますので、下がってしまった腎臓を優しく持ち上げることができます。
どうしても治らない腰痛は、実は腎臓が関係しているかもしれません。
お困りの際はお気軽にご相談ください。

ぎっくり腰について

ぎっくり腰とは

ぎっくり腰とは急性の腰痛のことです。
慢性的な腰の重さやコリやハリ感とは違い、突然に強い痛みがくる感じのものです。
ズボンをはいたり、靴下をはいたり、屈んだりなどの日常の動きで発症します。
咳やくしゃみでもなる人もいます。

ぎっくり腰になる原因とは?

ぎっくり腰は腰部の捻挫です。
いわば怪我をしてしまっているようなものです。
腰を支えるための筋肉や靭帯、椎間板などが損傷して痛めてしまっている状態です。
しかし通常の健康な人が軽く屈んだり、咳やくしゃみなど日常の動作で急激な痛みがくるかといえば、やはりそうではありません。

例外はあるとは思いますが、ほとんどの場合、おそらく日頃から腰のだるさや重さ、何かしらの痛みなどを感じていたと思います。

悪い状態が慢性化してくると自分では、腰の痛みや重さを気づかなくなる場合があります。
常に時限爆弾が腰に入っているようなものです。

それが日常の動作の中で爆発して急激な痛みが出た形だと思います。

自分でできる対処法と注意するべき点とは?

ぎっくり腰は捻挫なので、2、3日は炎症がおきている場合がおおいです。
まずは鎮痛消炎の冷たい湿布などで冷やしたほうが無難だと思います。

足を捻挫したときに温めるよりは冷やしますよね。
それと同じことだと思ってください。
そして楽な姿勢を見つけて2、3日安静にしているほうがよいと思います。

寝ている姿勢では仰向けであれば膝をたてた形で、横向きでは膝にまくらを挟んだりすると楽な感じになることが多いと思います。
早く改善しなければと思い、無理に体操をしたりストレッチをして伸ばしたりすると逆にさらに痛みがでることがあるので要注意です。

お風呂はシャワーなど軽めなものがよく、お酒は飲むのを控えることの方がよいでしょう。
仕事でどうしても動かなければならないときは、市販の腰を保護するベルトなどをするとよいと思います。

冷やしたり安静にしていても、一週間も同じような強い痛みがある場合は、他の原因も考えられますので整形外科などの受診をおすすめいたします。
無理なことをしなければ2、3日で炎症は治まってくるので痛みが和らぐことが多いです。

当院の施術方法とは?

当院の施術としては、ぎっくり腰のための施術をします。
ぎっくり腰は怪我で炎症を伴うので、どんな施術をしても楽にはなりますが、痛みがまったくなくなるのは難しいです。

怪我をして開いた傷口が一瞬にくっ付くのが無理なのと同じことです。
ただ早い回復をさせるために、ぎっくり腰専用の施術をします。

当院では通常であれば、体の状態を改善させるために、仰向け、横向き、うつ伏せとすべての状態をチェックするのですが、ぎっくり腰で痛みがひどい時に体を動かすと
痛みが出てしまうので、なるべく楽な姿勢で負担をかけないように施術をします。
ほぼ横向きでの施術となります。
かなりの痛みがあっても横向きが楽な方が多いです。
そしてポイントを絞って施術をします。

ぎっくり腰は炎症伴う怪我ですので、必要なことをしっかり行って怪我を早く改善する状態を作ります。
怪我の傷口をしっかり見つけて消毒をしてきれいにしてあげるイメージです。
傷口はきれいな方が改善は早いです。
傷口がある程度回復し、つまり痛みが和らいだ後、ぎっくり腰を起こした本当の原因を見つけて施術をします。
慢性化した本当の原因を取り除かないと何度もぎっくり腰を繰り返すことになりかねません。
よくぎっくり腰をすると癖になるということがこれです。

ぎっくり腰の多くは突然痛くなったように感じますが、最初から腰に問題をかかえている場合がとても多いです。
辛い思いをしないためにも日頃から姿勢、とくに座る姿勢に注意したほうがいいです。
痛みや違和感を感じたときは我慢をせずに早めの来院をおすすめします。
こじれる前であれば改善も早いので回数も少なくて済みます。

腰椎すべり症とは

腰椎すべり症とは?

すべり症には大きく分けて二つの種類があります。
腰椎分離すべり症と腰椎変性すべり症です。
腰椎分離すべり症は、背骨をひとつひとつ繋げている部分が折れて分離してしまっていることを言います。
中高生などの若い人に多く見られます。
原因としてはスポーツなどで腰をそったり捻ったりを繰り返すことで、疲労骨折してしまうことで起こることが多いです。
腰椎の5番でよく起こります。
これは身体のバランスの問題で起こることではないので、当院としてはお手伝いできることがありません。
レントゲンやMRIをしっかりと撮ってコルセットや安静にすることで改善することがとても多いです。

次に腰変性すべり症です。
この症状は腰椎が前後にズレてしまうものです。
まれに横や後方にズレる場合もありますが、ほとんどの場合は前方にズレていきます。
40代から50代の女性に多くみられます。
閉経との関係も指摘されています。腰椎の4番目でよく起こります。

症状が起きる原因とは?

ハッキリとした原因は不明なのですが、椎間板の老化やその周囲の靭帯や腰椎を安定して支えている組織が変性して骨の分離はないのですが前方に滑ってズレていきます。
次に筋力の低下も原因として考えられます。
お腹周りの筋肉はやはり年齢とともに衰えやすいです。
どうしてもお腹が出っ張ってきてしまいます。

お腹には本来は自前のコルセットの役割をする筋肉があります。
前側を支える腹横筋、下側を支える骨盤底筋、後ろを支える多裂筋、情報を上側を支える横隔膜、これらがしっかりとした形であることで腹圧が高められます。
腹圧で内側から背骨を支えてくれています。
年齢とともに筋力が落ちることで内側から腰を支える力が弱くなり、腰が不安定になり変性を起こしやすくなります。

変性すべり症は、簡単に言えば腰の骨を支えているものが弱くなって不安定になった結果、正常ではない状態になりズレるということです。

症状について

座ったりしているときの安静時には痛みがないのが特徴です。
この症状には間欠跛行(かんけつはこう)という脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)に似た症状もでます。

長時間の歩行で痛みが出てきて身体を丸めて休むことで改善してまた歩くことができます。

そしてよく起こる場所が、腰の骨の四番目なのでそこには馬尾神経という排尿や排便をコントロールする神経もあるので、ここに問題が起きると膀胱直腸障害と言います。

また会陰部障害と言って、脚の付け根や陰部の部分にかけてほてりや知覚的な障害も出ます。
この間欠跛行や100メートルぐらいで歩けなくなってしまったり、膀胱直腸障害や会陰障害の場合は手術が必要だと考えられます。

当院での施術について

変性を起こし滑っているところを直接改善できるのは手術のみなので、周囲の問題を改善して滑りを起こしているところの
負担を軽減させ、状態を安定させることを考えて行っていきます。

すべり症があるということは、骨盤の前傾があって腰が反ってしまった状態が考えられるので、まずそこにかかわる腸腰筋や大腿筋膜張筋などにアプローチしていきます。
その後胸椎の12番目や腰の1番目、2番目、3番目、5番目の骨の問題を起こして動きにくくなっているところを動かしていきます。

股関節の周囲の動きも改善させていきます。周りを動きやすくすることで問題の部分を楽にさせていきます。
また胸椎の動きもしっかりとつけていきます。
身体を捻る動きは胸椎、胸郭と言われるところがメインで動くので、ここの動きが悪いと腰に負担がきてしまいます。

施術の手順について簡単に言えば、骨盤が前傾して、腰が前にそっていて滑りやすくなっているので、まずそれを改善し、関連のある胸椎、腰椎、股関節などの動きをよくして問題の部分に楽をさせて、痛みを軽減させることを目的としていきます。

肩が痛いから肩、腰が痛いから腰、のように痛い部分だけを考えるのではなく、身体全体を見て、まず原因を見つけ身体が自由に動いて負担が偏らないようにして、自己で治る力が最大限にすることが当院の考えです。

椎間板ヘルニア

椎間板とは?

背骨は首の骨が7個、胸の骨が12個、腰の骨が5個、全部で24個の骨でできています。
骨が直接重なっているわけではなく、それぞれの骨の間に椎間板というクッションがあります。
それによって背骨にかかる重力や衝撃を吸収してくれています。
それが首で6個、胸で12個、腰の骨で5個、合わせて23個あります。

椎間板の構造としては、椎間板の中心部に水を多く含んだゼラチンのような髄核があります。その周囲を線維輪というコラーゲンを含んだとても強い構造物で囲まれている形をしています。

椎間板ヘルニアとは?

ヘルニアとは脱出という意味で椎間板が脱出、つまり突出しているということです。
それで神経を圧迫したりして痛みなどがでることなどを言います。
椎間板というのは、線維輪と髄核というものからできていて、線維輪は固い素質で、髄核はゲル状、すごく液体っぽい形をしていて、簡単に言うとあんぱんとか大福にたとえられて、前のほうが押しつぶされることによって、中身のあんこの髄核の部分が後ろの固い部分を突き破ってしまって、それが神経に当たって痛みやしびれを出すのが椎間板ヘルニアという症状です。

椎間板ヘルニアが起こる理由は?

まず線維輪の老化と椎間板への圧力です。
20代ぐらいになると少しずつ線維輪にキズやしわのようなものができてきます。
それでもその中にある髄核はまだ水分をたくさん含んでいるので何か椎間板自体に強い圧力が加わると、ひび割れたキズのある線維輪から髄核がでてしまって
ヘルニア、髄核の脱出といいう形になります。
もうひとつの理由としては、姿勢が関係しています。
ヘルニアには姿勢が大きくかかわってきます。
ヘルニアのほとんどは後ろ側に飛び出てきます。それがなぜかといえば常に椎間板の前の部分を潰している姿勢が普段から多いからです。
つまり丸まった前景の姿勢が多いのです。
腰の場合なのですが、椎間板にかかる圧力は立っているときを100とすると、立って中腰の状態になると150も圧力となり、座っている状態で140の圧力、そして座って前傾すると185の圧力となります。
丸まった姿勢で座っているときに一番椎間板に強い圧力が加わるのです。いかに普段座っている姿勢が大切かわかると思います。

人は立っている時間よりも座っている時間の方がずっと長いんです。
例えばいつもやわらかいソファーに腰を丸めた状態で座っていたり、仕事上のパソコンで背中や首を丸め、全体を丸めて座っていたり、床に座ってゲームやスマホを
身体を丸めてやっていたりすると、ほとんどの状況で身体は座って前傾の姿勢が多いのです。
一番椎間板に圧力がかかる状態を知らないうちに常にしてしまっているのです。
その状況で老化した繊維輪から髄核が後方に押し出される状況を多くつくっています。

整体院ならではの椎間板ヘルニア対策

椎間板の飛び出てヘルニアになったところをひっこめるのは、手術以外では実際に難しいこととなっています。
けれどヘルニアになる原因は椎間板に過剰な圧力が加わるからなので、その圧力を軽減させることで、痛みや痺れの状況を改善することは可能だと考えます。
ヘルニアになる場所は好発部位、よく起こるところとかハッキリあります。
腰の骨で言えば腰椎の4番目と5番目。首の骨で言えば頸椎の5番目、6番目、7番目です。そこは構造的に椎間板に負担が大きく加わるところです。

ではなぜ壊れるほどの過剰な圧力が加わってしまうのでしょう。
原因はほとんどが、その周りの筋肉や関節の動きが悪い結果、そこに過剰な負担が加わることが多いです。
腰で言えば他の腰椎などや骨盤周囲の筋肉、股関節の動きの悪さが多く見られます。
頸椎の場合では背中の周りの猫背や肩甲骨の動き、もしくはその周囲の筋肉の問題が多くあります。
その結果椎間板に問題を起こす結果となるのです。

骨盤の状態をチェックして、股関節の動きを改善させることで、腰の負担をいかに軽くするかで、それによってヘルニアはまだ残っているのですが、痛みの軽減ということは可能ということが多いので、ターゲットとして、ヘルニアを狙うわけじゃないんですが、結果として痛みの軽減を狙うということにはなってきます。

原因を考える

ヘルニアの部分は結果であって、原因はそこの部分に過剰な圧力が加わってしまう体のバランスにあります。
椎間板にかかる正常な圧力が1だとして、今過剰な圧力が10かかっていたとします。
周囲の体のバランスをとり、動きやすくすることで圧力が10減れば通常の1に戻ります。そのような状況になれば、悪くなったヘルニアの部分は楽ができて痛みや痺れの軽減の変化は起きる可能性はとても大きいです。

個人的な考えとしては

手術でヘルニアの部分を取り除いたとしても、そのヘルニアになったところに過剰な圧力が加わる体のバランスのままであれば、いずれまたそのところに違う痛みの原因が発生すると考えます。
例えば風邪のひきやすい人に薬を与えて治すのはよいのですが、風邪をひく原因がその人が裸という状況であれば服を着せなければ風邪をひくことは変わりはありません。
原因を追究することが大切なのです。
痛みの部分に注目するのはとても大切なのですが、そこは結果として痛みが出る場合が多いのです。
身体を全体として見てなぜそこが痛くなったのか、それを考えることを当院は真っ先に考えています。