膝関節の痛み

変形性膝関節症と特徴とは


関節にある軟骨や半月板が減ってしまったり、膝を支えている筋肉や靭帯に問題が起きて、関節に痛みや炎症を起こしている状態を言います。
男女の比率でいうと女性の方が多く、50代60代70代と歳を重ねていくごとに、この症状にかかる人が多くなり、70代の女性の7割ぐらいの人はこの症状だと言われています。
変形性膝関節症特徴として、まず第一に痛みがあります。
階段の上り下りなど膝に負担がかかる動作で痛みがでます。
また深くしゃがみこんだり正座をすることが、痛みでできなくなってきたりします。
次に膝に水が溜まったりします。そして腫れたりもします。

なぜ膝に水が溜まるかというと、膝に変形が起きてくると関節に炎症が起きてきます。
水というものは膝を滑りやすくする滑液といって、炎症を冷やさないと、滑らかに動くようにしなければと身体が考えて、多く水を出すので水がたまるわけです。
次に変形が大きくなると膝が曲がったままで、まっすぐに伸びなくなってきたりします。このころになると外見上でも膝が曲がってО脚のような形になってきます。
この状態になると普通の歩行でも痛みが出てきます。

変形性膝関節症の原因とは?

まず一つは加齢です。
人の体が歳をとってくると、軟骨の成分が減少したりしてきます。
よくサプリメントにあるコンドロイチンやコラーゲンと言われている物質です。
もう一つは運動不足です。
膝は実はもともと、とても不安定な関節です。太ももの骨、大腿骨といわれている骨に脛の骨、これは脛骨といわれている骨がのっかっているだけの構造です。
それを太ももの筋肉(大腿四頭筋)や多くの靭帯で支えているわけです。
変形性膝関節症の一番のまずいパターンになってくると、膝が痛いので、動くのが嫌になってきます。
そのためほとんど動かなくなってくるので筋肉がさらに落ちたりします。
そうすると膝がさらに不安定になり痛みも増してきます。これを繰り返すサイクルになってくるのが一番悪くなるパターンです。

もう一点は体重の増加もあります。歩いているときに膝にかかる負荷は、体重の約三倍の負荷がかかると言われています。
また階段を降りる時には膝に体重の約5倍の負荷がかかると言われています。
つまり体重が60キロの人だと歩行時の負荷は180キログラムの負荷です。
階段の下りでは約300キロの負荷が膝にかかってきます。
仮に体重を5キロ落とせば歩行時の負荷が15キログラム減り、階段の上り下りで25キログラムの負荷を減らすことが可能です。
体重のコントロールもとても重要になってきます。

変形性膝関節症のパターン

当院では膝は犠牲者であることが多いという考えで施術をしています。
その理由としては膝は痛みを出していますがそこだけの問題ではないということです。
まず膝は基本的に屈伸に適した関節で捻ったりなどの動きには向かない関節です。
ですが膝は股関節と足の関節の間にあるので、このふたつの関節の影響を多く受けます。
足の関節や股関節はぐるぐるとよく回るとても自由度の高い関節です。
例えば股関節が何らかの問題で動きにくく固くなってきたら、その影響を一番多く受けるのは、膝です。
股関節の捻る動きなどをしたときに、股関節が動かない分を膝が助けようとしていきます。膝は屈伸に適しているので捻る動作は不得意です。
よって問題がとても多く起こりやすくなってきます。

実際検査をしてみると、膝に問題がある人は股関節や足の関節がとても固い人が多く見受けられます。
また骨盤からの影響も膝は多く受けます。
運動連鎖というものがあり、人の身体は決まった動きのパターンがあります。

変形性膝関節症の多くのパターンは、骨盤が後傾、つまり後ろに倒れた形になると次に股関節は伸びて外転して外旋していきます。
膝は屈曲、つまり曲がって内反、О脚の状態になっていきます。
そして膝下は外側に倒れて外旋していきます。
そして足の関節は回外、つまり内反していきます。
つまり変形性膝関節症の人の多くは骨盤が後ろに倒れて股関節はガニ股のような形になって、膝が曲がったままで伸びない状態でО脚のような形になっていきます。
そのために膝に痛みが出ることが多いのです。
膝が犠牲者というのはこの考え方からです。

当院の施術方法について

膝自体が単独で悪い場合もありますが、多くの場合は骨盤、足の関節、股関節に影響を受けていることが多いです。
その結果膝に痛みが出てきているのです。
まず骨盤が後ろに倒れているものを改善して股関節に動きをつけて、お尻周りの筋肉や太ももの内側の筋肉を緩めていきます。
その後膝を伸びやすくするために、腿の前側や裏側の筋肉にアプローチをします。
そのうえで足の関節の動きを出していきます。
そして変形性膝関節症の方は背中が丸くなっているも多いのでそちらにも手を加えていきます。
つまり周りを動きやすくして膝の負担を軽減し、変形があっての痛みを減少させるという考えです。

膝が痛むのは、膝だけの問題でないことが本当に多いのです。
たとえ変形があっても股関節、足の関節、骨盤の影響なくして膝を楽にしておけば痛みが変化することが多いのであきらめないでぜひ一度お試しください。

 

手や腕の痺れ、肩こりなど

胸郭出口症候群とは

腕に伸びている神経や血管がさまざまな原因で圧迫を受けたりして、手や腕がしびれてきたり肩の凝り、手の冷え感や首の痛み、だるさなどの症状を起こすことをいいます。

胸郭出口とは

第一肋骨、鎖骨、斜角筋からつくられる隙間のことを言います。
頸椎(けいつい)からでた神経と血管はまず、前斜角筋と中斜角筋という筋肉の間を通ります。
その後、一番上にある肋骨の第一肋骨と鎖骨の間を通ります。
その次に、大きな大胸筋という筋肉の下にあるインナーマッスルの小胸筋の下を通って、腕へと伸びていきます。
その三か所の神経と血管の通り道は狭くなりやすい傾向にあり、前斜角筋と中斜角筋の間で問題が起こると斜角筋症候群といいます。第一肋骨と鎖骨との間で起こると肋鎖(ろくさ)症候群といい、小胸筋の間で問題が起こると過外転症候群といいます。
胸郭出口症候群はこれらに分けられます。
一般的になで肩の女性などに起きやすいと言われています。
またまれに、肩や首回りを鍛えている人にも起こると言われています。

起こる原因とは

長い時間のパソコンの作業、スマートフォンなどの長時間の操作、最近ではスマホ首などといわれています。
また運動不足なども考えられます。
まずパソコンの作業やスマートフォンの操作では、どうしても背中が丸く猫背になってしまします。
猫背になると肩と顔が前にでてきます。これで肩や首にある胸郭出口に問題を起こしやすくなることが多いのです。
また顔が前に出てくると、ストレートネックの原因にもなってきます。
また猫背になると顔とともに肩も前に出てきます。
いわゆるまき肩という状況です。
まき肩は小胸筋のコリによってひきおこされることが多いです。
長時間の同じ姿勢はどうしても筋肉が固くなってしまい、循環も悪くなってひどい肩こりの原因にもなります。運動不足に関して言えば頭の重さはおよそ5キログラムほどと言われています。
弱い筋肉によって肩や首などを支えきれなくなり、胸郭出口に問題を起こすことも多いです。
なで肩で女性に多く起こるというのはこれが関係していると思われます。

施術のポイント

丸くなってしまった猫背の解消をします。
その後、第一肋骨、鎖骨、肩甲骨、この3つが大きい問題を起こすので全体的に動きをつけるようにアプローチして、動きとバランスをとっていきます。
他院の違いとしては全体に動きやすくした後、リンパの流れを直接変化させていきます。
このような症状は長期にわたっていることが多いので、どうしても血液の循環やリンパの循環もとても悪くなっています。
リンパにアプローチすることはとても効果があがる手法です。
リンパの戻る左右の鎖骨回り、頸部(けいぶ)にあるリンパ節、大変重要な腋窩(えきか)リンパ節にしっかりとアプローチをして循環の良い流れを作り、よい効果へと変化させます。

自身で気をつけるポイント

長時間座っている姿勢に気を付けることです。
人は立っている時間よりも、どうしても座っている時間が長いです。
そしてパソコン作業などで背中が丸まることが多いので、坐骨で座ることを意識して、お腹を潰さないように座ることが大事だと思います

 

お尻から太ももの痛み・痺れ

梨状筋症候群とは?

この症状は坐骨神経に何かしら問題を起こす症状のことを言います。

まず坐骨神経の説明です。
坐骨神経は腰からでて、お尻から太ももの裏側を通ってふくらはぎから足の先まで伸びている神経のことを言います。

腰から足の指先まで伸びているので、大変に長い距離をはしる神経で、一番太いところは親指くらいの太さがあります。
およそ大体1メートルほどの長さがあるともいわれています。
それだけ長い神経なので、途中で何かしらの問題がおきる原因が、とても多い神経でもあるわけです。

一般的に坐骨神経痛というのは、さまざまな原因があるのですが、坐骨神経がどこかで圧迫をうけてしまったり、途中で炎症がおきたりして、その結果痛みや痺れがでてくことを指します。

梨状筋症候群は、梨状筋の緊張で坐骨神経が圧迫されて症状がでることを言います。

どんな痛みの症状?

梨状筋症候群で痛みが出やすくなる場所は、まずはお尻です。
お尻の中の方や、奥が痛む、もしくは違和感があるということがでてきます。
お尻の中が痛くてよくお尻を叩きたくなるような感じの痛みが出たりすることが、まずひとつあります。

もしくはお尻から太ももにかけて、痛みがでたり、ピリピリとした痺れ感、どちらかというと梨状筋症候群では、鈍い痛みというよりは、わりかし鋭めの少し電気が走るような鋭い感覚の痛み、もしくは痺れがでることが多いです。
太ももの裏だけではなく、ふくらはぎのところや、足の先のほうまで、痛みや痺れが出ている人もいます。

この痛みのでる場所が違ったり、限定されたりしているのは、梨状筋の周りにはしっている神経の圧迫や炎症がどこにあるのかによって、わりと痛みや痺れのでる場所というのは変化することが多いです。

梨状筋症候群が起きる原因は?

長時間の座っている姿勢や、運動不足、または運動のし過ぎとかでも起こると言われています。

また現代の社会はわりとパソコンの作業や、座ってデスクワークすることが、とても長い時間になってきている傾向があり、それも一つの原因です。

家に帰ってからも割と座っている時間も長く、やわらかいソファーに座ってしまったり、TVでゲームをしていても、わりと座った形になってしまったりしています。
座っている姿勢は楽でよいのですが、その姿勢事態がきちんと座っている形なら、まだそれほど大きい問題にはならないです。
しかし大体の人は腰を丸めて、浅く腰かけて寄りかかったりしています。

坐骨で座ることが座ることの基本です。

ですが坐骨で座ることはなくて、仙骨という骨で座っていることがとても多いのです。
梨状筋の位置は仙骨と大転子にむかって、筋肉がはしっています。

仙骨に圧力がかかることによって、梨状筋にも強いストレスがかかってしまっていることが、とても多いことが考えられます。

あとは運動不足です。歩くことが少なくなってきているのもあります。
いつも移動で車やエレベーター、もしくはエスカレーターなどに乗ってしまえば極端な量は歩かなくてもよくなっているため、筋力低下によって問題が起きるとも言われています。

あとは使いすぎです。ランニングとか過剰に使うことによって問題も起きるともいわれているところであります。

もうひとつ変わった理由としては、お尻のポケットに財布とか、固めの何か大きいものを、いつも同じところに入れる方は、その入っているものが座っているときに、常にお尻をずっと圧迫していることがあります。そこが常に押されて固くなってしまったり、組織に何らかの問題を起こしてしまって梨状筋、もしくは坐骨神経に問題を起こして痺れてしまっていることも原因の一つとしてあります。

あとは脚を組む姿勢や横座りなども悪くなる原因の一つだと思います。

当院で施術をする方法とは?

まずは直接的に問題を起こしてしまっている梨状筋にアプローチをするのも一つの手なのですが、当院ではなぜその梨状筋に問題が起きているのかを考えます。

梨状筋が問題を起こしているのは結果であって、ほかに問題がある場合が多くあります。

例えば骨盤の角度が、前に傾いている人なのか、後ろに傾いている人なのか、女性は6割から7割の人が前傾していると言われてます。その傾きによっても股関節の影響は違います。左右の骨盤の傾きが右に高さが出ているのか、左に高さがでているのかもチェックしますし、背中の丸み、猫背なのか、背中が沿って平な人なのか、あとは股関節自体の動きなど調べて、身体が動きやすい状態にもっていきます。

身体が動きやすい状態であれば、左右均等に梨状筋にも負担もかかりすぎたりしすぎないでしょうし、疲れが早く抜けるよいコンディションになっていくと思います。
それによって症状の変化をかけてやることを決めていきます。

ご自身でできる方法としては、梨状筋に関して言えば、ストレッチなどもとても有効になっています。